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2007年07月 アーカイブ

2007年07月11日

餃子屋のちょっといい話①


蒸し蒸しとした日が続く中、みなさん色々ご苦労様です!


夏が来ると、必ず思い出すエピソードがあります。

僕がまだ、高校生だった頃、

部活に物凄く怖い先輩がいました。


その先輩は、先生にたて突くわ、

相手選手に暴言を吐くわ、

僕等後輩達の間では、

鬼ゴリラと呼ばれるほど、

気性の荒い人でした。


そんな鬼ゴリラに、

夏の合宿でアイスを買って来るように命じられた僕は、


   「何味ですか?」


と恐々質問すると、


   「一番うまい味!」


と文字通り鬼回答で

返され、やむなく買いに行きました。


当然、コンビニで迷いに迷った挙句、

僕は、一番好きな小豆味を買って帰ると


   「俺はジジィじゃねーぞ!ボケ!」


と鬼ゴリラの大逆鱗に触れてしまったのです。

もう、それは怖かったですよ!

しかし、それから1ヶ月後、

いよいよ鬼ゴリラの部活引退の日。

最後の試合で負け、

意外にも薄っすら涙を浮かべた鬼ゴリラから僕は、


   「おい、暑いからアイス買って来い!」


と再び命じられました。


   「何味ですか?」


また、凝りもせず聞いてしまいました。

すると、、、、、、


   「小豆味に決まってんだろ!」


何故か、僕の目頭が熱くなった瞬間でした。


           バイト 餃子王子

2007年07月17日

餃子屋のちょっといい話②


熱い日差しでエネルギーを蒸発させられる中、

みなさん色々ご苦労様です!

うちの店には、店長と副店長の2人の社員がいます。

その2人、兄弟でもないのに驚くほど人間性が似てるんです。


    一つ、絶対愚痴を言わない

    二つ、喜怒哀楽が控えめ

    三つ、女性に緊張ぎみ


まぁ、いわゆる職人気質と言うのでしょうか

そんな全く文句や愚痴を言わない2人が1度だけ、

愚痴を言ったのを覚えてます。


今年の3月、

1人の女性アルバイトが

大学卒業と同時に店を辞める事になった時、

最後のバイトの日、

閉店後、その人は、


   「お世話になりました」


っと挨拶し、

終電に間に合わないからと、

慌てて店をあとにしました。

その時、2人は、、、、


   店長「電車は、飲食店の店員にやさしくないよな」


   副店長「ですね、もっと終電遅くするべきですよね」


何故か、電車に文句を言いはじめたのです。


僕は、全く意味が分からず、

後片付けをしていると、

冷蔵庫の片隅に手作りケーキが

入っていた事に気付いたのです。


それは、2人の餃子職人が、

女性バイトの為に作った甘いサプライズだったのです。

って言うか、「相手が急いでても、渡せよ!」と

僕は心の中で呟きました。
    

                 バイト 餃子王子


2007年07月23日

餃子屋のちょっといい話③ 「永遠不滅!」


クーラーを点けっ放しで寝て、

体がダルくなりがちな中、

みなさん色々ご苦労様です!


この前、電車に乗っていたら、

もう夏休みのセイか

学生風の人達が増えていました。


その中で、恐らくまだ、

中学生くらいの女の子2人と男の子1人の3人組が、

僕の隣りに座ってきました。 

しかも男の子を真ん中に挟で!


何となく気になった僕は、

その子達の会話をチョロっと盗み聞きしました。

すると、衝撃の内容が!


真ん中の男の子が

  「○○君は、超顔がタイプ! マジ惚れちゃいそう ~」

何と、その男の子は、

かなり女性的な感覚で、

いわゆるIKKOさんみたいな子だったんです


ホント驚きです!

その男の子のキャラクターではなく、

その男の子を違和感なく受け入れている女の子2人にです!


女の子達は、その男の子に対し

  「コクっちゃいないよ!」

と大ハシャギ!


もし、僕の中学時代に、

このキャラの男の子がいたら、

間違いなく話題になるし、

どう接したらいいか戸惑う生徒で沸き返ると思います。


なのに、その子達の様子を見る限り、

そんな事は皆無!

普通に女の子3人組の様に楽しそうに話しているのです!


多分、同様のペースで、

その男の子は学校生活もエンジョイしていると思います!


最近の子は違うなぁ~と、

思いに耽っていると、

目に前にお年寄りの姿が!

あっ!と気付き、席を譲ろうとしたその時、、、、、

  「どうぞ!」

声を発したのは、その男の子でした。


僕は、その時、ハッキリと気付きました!

どんなに時代が変わり人が進化しようと、

温かい心は永遠に不滅である事を!
   


その後、中学生達は、1つの席を開ける為、

3人で立ち窓側に移動して行きました。


席を譲りそびれた僕は、

とても恥ずかしい気持ちになりました!

                     バイト 餃子王子

2007年07月30日

餃子屋のちょっといい話④ 「マイウェイ」

夏って意外に長いなぁ~と感じる中、

みなさん色々ご苦労様です!


先日、僕はお盆を利用して帰郷しようと思い、

大阪の実家に連絡を取りました。


すると、母が留守で電話には父が出ました。

そこで、僕が帰ろうと思う日を告げたところ、父は、、、、、


  「う~ん、その日からオカンとちょっと出かけんねん」


と、そっけない言葉!


そう、

うちの父は、息子が数年ぶりに帰ると言っても、

絶対自分の予定を変えない、

超マイウェイ人間なのです。


あれは、僕が小学校の時、

家に新しいビデオデッキが届いた日も、、、、

僕が、兄と2人で説明書を見ながら、

何を録画するのか話していると、

帰って来た父は、


  「おい、俺のビデオデッキ触んなや!」


ビデオデッキなんて家の物でしょ?

そう思いません?


さらに、

母が階段から落ちて腰を打って入院した時も、

父は、幼い僕等兄弟に、晩御飯を作る事はなく、

1人で焼き鳥を買って食べてました。


その他にも、僕の記憶には家族ではなく、

常に個人として楽しんでいる父の姿しかありません。


ところが、この日は、

そんな父のイメージが少し変わるエピローグが!


バイトを終え、家に帰ると、

母から電話がありました。


  「お父さんから聞いたけど、あんたお盆に帰って来ようと思ったんやって?

   ごめんなぁ~ 私等ちょっとでかけんねん!」

母まで、父と同じ事を言うではないか!


ちょっとムッとした僕は、

一体2人で何処に行くのか?訪ねました!

すると、、、、、母は


  「この日マー君の誕生日なんよ、

   お父さんマー君にカブト虫あげる約束してるんよ!」


マー君とは、僕の兄の1人息子。

つまり、父親にとっては孫!

父は、孫のプレゼントを渡しに、

母とカブト虫を連れ、

遥々兄の住む横浜を訪ねるらしい!


息子に目もくれず、常にマイウェイだった父は、

今では孫の言いなりらしいです!


 
             バイト餃子王

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